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Colour Neutrality Part2 (Experiment + Q&A)

原文:https://www.cubeskills.com/blog/colour-neutrality-part-2-experiment-qa

皆さんこんにちは。

かなり長い間、colour neutrality について更に記事を書こうと思ってました。
今年(2017年)の始めに書いた最初のブログでは、CNに移行するための基本的なことやいくつかのアドバイスを取り上げました。colour neutralityについてあまり詳しくない場合、このブログを読む前に、こちらのブログを読むことをお勧めします。最初のブログの内容に関して、より特徴的な事柄について追加の質問がたくさんありました。それらを少しだけより詳しく検討することは良いアイデアになるだろうと思いました。

最初の質問は、インスペクションタイムに実際どのようなプロセスでクロスの色を選択しているのか、というものです。もちろん、CNでどのクロスの色からでもスタートできる能力を十分に持っている状態で、どの色からスタートするかによって全く異なる結果が生まれます。
私は厳格なルールや手順を定めてはいませんが、次のようなアウトラインを考えています。

まず始めに、どの面がすでにクロスのエッジが揃っているかを素早くチェックします。そうしたら、どのクロスが一番簡単かを直感的に推測します。明らかに最適解なクロス色がある場合、このステップはとても簡単なものになることが多いです。しかしそうではない場合、6面全部から最適なクロスを見つけようとすることは非効率的であり、インスペクションタイムを上手く使う事になりえません。即座にクロスの色を決め、その解法が良くない(7手以上かかる、あるいは動かしにくい手順である)と気づいた場合は、より簡単にスタートできると見込んで違う色に素早く変更します。クロスの解法が十分に簡単な場合、その開始面(クロス色)を決定し、できる限りクロスの先(F2L)を先読みします。どの面も1つとしてクロスのエッジが揃っていないスクランブルの場合は、普段よりも長く、多くの面についてクロスの解法を検討します。そして最初のF2Lのペアの先読みに気を配ることはしません。代わりに、クロスを揃えている間にF2Lのペアを見つけることができるように、クロスの解法と指の動きがかなり簡単になるよう、考える事にのみ集中します。

インスペクションタイムでは、始めの3〜4秒以内にどの色でクロスを作るか決める算段でいます。2秒以内にできれば理想的です。もちろんこの大まか算段は失敗のないものではありません。そして私自身は、恐らく80%の確率で最適解のクロスの解法を選ぶことができると踏んでます。しかし、インスペクションタイム中の私にとってのゴールは必ずしも毎回最適なクロスの解法を見つけることではなく、むしろ出来るだけ素早く簡単なクロスの色と解法を選び、1つ目のF2Lのペア(F2L#1)を先読みするための十分な時間を生み出すことです。このインスペクションタイムへの取り組み方(クロスの色を即座に決める方法)における主な欠点は、明らかにより簡単なクロスやXクロスの解法を時々見過ごしてしまうことです。なぜならインスペクションという制限のある時間の中で全ての色について考え、そしてF2L#1の解法を計画する十分の時間を作ることは難しすぎるからです。私がほんとうにやってはいけないと思う事はインスペクションの終盤でクロスの色を変更することです。特に大会の中ではこれはかなり緊張を引き起こすものになるからです。

2、3人の人からはこのような質問も受けました。
CNであることによってどれだけのアドバンテージを得られていると考えているか、というものです。大雑把にこれを推測する一番簡単な方法は、次のような単純な実験をすることです。

白クロス、デュアルクロス(白&黄)、CNにおいてそれぞれ100回ソルブしました。この3種類のソルブは別々にタイマーで計測しました。異なる時点で事実を扱うために、それぞれのソルブでセッションを切り替えました(100回ずつ区切って測定したということ)。集中していたり注意散漫だったりしていたかもしれないし、良い悪いの波があるかもしれません。私は他の人がこの実験を行った結果を見てみたいですね。

実験結果
CN クロス Average of 100 : 6.28
白・黄色クロス Average of 100 : 6.54
白クロス Average of 100 : 6.52

全てのソルブ後、私は100回というサンプル数は明らかに少なすぎると気付きました。CNに完璧に移行することを諦めた場合、デュアルクロス(白・黄色クロス)が統計的に良い妥協点になると明らかにすることがこんなにも難しいとは少し驚きました。全て同じスクランブルでそれぞれ100回計測すれば完璧な実験になるでしょう。しかしそのような検証は不可能です。この結果によって明らかになったことは、長い目で見ると私はCNであることで約0.25秒速く揃えられている、ということです。大きくはないかもしれませんが、優勝と準優勝との間や、平均5秒台の中ではかなり違いが生まれてきます。

もう1つのコメントは単色クロスからCNに移行するプロセスに関することです。基本的にみんな、CNに移行しながら新しいアルゴリズムやテクニックを学ぶことは良いことかどうか疑問に思っていました。人によりますが、十分に完全なCNになることはとても長い時間(何ヶ月)を要します。そのため移行中に他のことを学ぶことは問題ないと私は絶対的に思います。移行中に役立つコツとしては、CNの視点(自分のクロス色でない色)で手順やテクニックを学ぶというものです。例えば、あなたがF2Lでkey hole(キーホール)を覚えて練習する場合、あなたのクロス色とは別のクロス色で覚えて練習するというものです(白クロスでいつも解いている場合、黄色クロスや青クロスの状態で練習するということ)。またあなたがCNの練習について少し気になっているならば、移行するための練習に早く踏み切ることが、もちろん良いということを覚えていてください。CNの練習をスタートさせる簡単な方法の1つは片手でソルブすることです。なぜならそんなに速く回すことはできないため、F2Lペアの色について考える時間がより多く持てるからです。

これ以降は一問一答形式で答えていきます。もしColour Neutralityについて何か質問があれば下のコメント欄にお願いします。そしてもしその質問がとりわけ面白かったり重要だと思った場合、私から追加のコメントします。

※注意:できる限り質問には答えるようにしますが、もしはっきりと示す明確な解答が無いと思う場合、解答は事実とは異なる場合があります。ご了承ください。

Q1 自分が完璧なCNであるかどうか知る方法はありますか?
A1 これについての1つの考えは、異なった色でソルブすることでソルブ中に考え方やタイムに違いがなければあなたは本当にCNであるでしょう、ということです。一般的な定義は分かりませんし、CNであるかCNでないかは白黒はっきりしたものではありません。自分自身を完全なCNでないと考えるような大幅な過渡期が絶対的に存在します。

Q2 それぞれのクロスの面の色の順番をどうやって覚えていますか?
A2 実際、このことを聞くと驚くかもしれませんが、私は3×3を解いてきた中で、キューブのセンターピースの一周する色の順番を覚えたことはありません。では、もし赤色のクロスを考えている時、もっと言えば赤白のエッジが自分の正面にある場合を頭の中で思い浮かべてください。私はその時、赤青もしくは赤緑のエッジのどちらが赤白エッジの右側に来るか分かりません。私はこのような事は覚えるべきじゃないと思っています。なぜならクロスを解いている間により多くの考える時間を必要とするからです。

基本的にクロスを考えている場合、中段の層(回転記号:E)のセンターピースの位置を確認することによって、すべてのクロス色を検討しています。ではもう一度あえてクロスを赤色でD面に作ろうとします。そしてセンターパーツが、F面が青色、L面が白色だとします。赤青のエッジがDRの位置にあるとすると(センターピースとエッジの位置を揃えるにはD’が必要)、赤白のエッジをDFの位置に揃えれば良いことが分かりますね。すると同じようにセンターピースとエッジの位置を揃えるにはD’が必要となる状況になります。

対面色のクロスのエッジはかなり簡単で、そのクロスのエッジをもう1つのクロスのエッジの反対(赤青と赤緑のエッジ)に揃えれば良いです。もう一対のクロスのエッジ(赤黄と赤白のエッジ)をそれぞれのポジションに位置関係を正しく揃えることがもっと難しいです。

センターピースとクロスのエッジに関しては、2つの隣り合っているクロスのエッジの位置関係が間違っているか簡単に理解できたら悪くないです。赤色クロスの例でいうと、赤青のエッジが黄色のセンターピースの下に位置しているとします。そして赤黄のエッジが青色のセンターピースの下にあるとします。その場合は、明らかにこの位置関係は正しくないです。なぜなら、1回の動き(D,D’,D2)で同時にその両方のエッジをセンターピースの色と正しく揃えることはできないからです。

本題ですが、キューブのセンターピースの色の順番を覚えるのはとても実用的ではないと思います。クロスの解き方を考えるためには、覚えるよりもセンターピースを見ればいいだけなのです。特に3×3ではセンターピースの色は見やすいですから(訳者注:大きいキューブはピースが小さくなり、偶数のキューブはセンターピースが存在しないため、3×3が見やすいと言っていると思われます)。

Q3 5×5や6×6、7×7などの大きいキューブではどのクロス(単色もしくはCN)で解きますか?
A3 これについてはとても行き当たりばったりです。そして大きいキューブでは、CNである事の恩恵が3×3ほど大きくないように思います。もしエッジのパリティを処理しなければならない時、エッジピースをぐるっと見渡す時間が必要となります。反対にエッジのパリティが無かったとしたら、その時点でクロスの色を選ばなければなりません。私の場合、かなりU面やF面の色をクロス色に選びますね。つまり、エッジのペアリングが終わった後、それら2つの面の内1つの面でもクロスのエッジが一部既に揃っていたら、私は高い確率でその面にクロスを作ります。また、大きいキューブを解く時はほとんどのクロスをUあるいはF面にクロスを揃えることが大抵、より簡単でより速く、より安全であることを注意してください。

Q4 Colour Neutralになることはどの種類のパズルにおいて最も重要ですか?
A4 一般的な法則として、サイズが小さいパズルになればなるほど、CNであることはより重要となってきます。2×2やピラミンクス、スキューブにおいてCNであるとタイムには最大級の効果があります。また、もしこれらのパズルにおいてCNであり、3×3ではCNでない場合、3×3でCNになる能力が十分にあり、推奨されるべきでしょう。3×3よりも大きいキューブやパズルでは全くもって重要ではないです。しかし、センターやエッジを揃えている時、より簡単なスタートや別のケースなどのアドバンテージを取るためには、CNであることは重要なことだと思います。

みんながこのブログを読んで楽しんでいただけたら幸いです。
そして、もしCNについて更に質問がある場合は下のコメント欄にお願いします!

(2019/02/27 翻訳者:coco)

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