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公式大会のルール

公式大会のルール

WCA認定の公式大会は、WCA公式規約に基づいて開催されます。

日本語版はこちら ※日本語版は若干版が古い可能性があります

公式大会に参加する前に一通り目を通しておくことが望ましいですが、競技者にはあまり関係ない内容も多く含まれています。
特に
第1条:大会の運営メンバーについて
第4条:スクランブル(崩し方)について
第7条:競技を開催する場所について
第8条:大会の運営について
第11条:インシデント(大会中の事故)について
第Z条:オプション規則(大会の開催に関するもの)
は参加にあたってあまり読む必要はないでしょう。

また、
第12条:スクランブルなどに使われる記号(いわゆる「回転記号」)について
第B条~第H条:特殊な競技に適用されるルールについて
については、その競技に参加する、もしくはジャッジやスクランブラに該当していなければ読まなくてもさほど問題はありません。

競技に関するルール

実際の競技に関するルールで、特に重要なものを説明しています。実際はこれ以外にも細かいルールが沢山あります。
知らないと失格になってしまう場合もあるので、しっかり理解しておきましょう。

2i) 競技中、競技者は電子機器や音響機器(例:携帯電話、MP3 プレーヤー、録音機器、追加照明)を使用してはならない。
音楽を聴きながら試技を行うことは認められていません。注意しましょう。(補聴器などはOKです)
また試技の様子などを撮影するのは自由ですが、試技中にカメラなどの電子機器を操作するのは認められていません。

5b) 試技中にパズルの欠損が起きたときには、競技者は欠損を修復して試技を続けるか、試技を中止するかを選ぶことができる。
パズルのパーツが途中で取れてしまうこと(いわゆるPOP)が発生しても、即座に失格にはなりません。その場で修復すれば試技を続けることができます。
ただしこの時、他の人に助けてもらうことは禁止されています(規則A5bを参照)。
自分以外の人がPOPを起こしても、絶対に助けてはいけません。飛んで行ったパーツの場所を教えたりすることもダメです。この場合競技者が失格になってしまうので、絶対に助けないようにしましょう。

5b3b) パズルを修復してから試技が終わるまでの間に、競技者がパズルが完成できない状態にあることに気付いた場合には、最大 4 つのパーツを分解して組み立て直し、完成できる状態にすることができる。
パーツを組み直すときにミスがあり、そのままでは完成できないという場合は、もう一度パズルを分解してもOKです。

9f8) 「Average of 5」ラウンドでは、競技者には 5 回の試技が認められる。それら 5 回の試技のうち、最高と最低記録を除いた残り 3 回の平均が、そのラウンドでの競技者の順位付けの参考にされる。
多くの競技は「Average of 5」形式で行われます。
そのほか競技によって形式がいくつかあるので、事前に確認しておきましょう。

9f9) 「Average of 5」ラウンドでは、1 回の DNF または DNS は、そのラウンドでの競技者の最低記録として取り扱う。競技者が 2 回以上 DNF または DNS を記録した場合は、そのラウンドの平均記録は DNF とする。
一つ上の規約からも分かるように、「Average of 5」形式の場合、1回は大失敗したり失格になっても、その記録は除外されます。
途中の試技が失格になっても、焦らずに残りの試技を行いましょう。

A3a1) 競技者にはインスペクションからソルブ開始まで最大 15 秒の時間が与えられる。
A4d1) 競技者はインスペクション開始から 15 秒以内にスタートしなければならない。罰則:+2 秒ペナルティ。
A4d2) 競技者はインスペクション開始から 17 秒以内にスタートしなければならない。罰則:試技の失格(DNF)。

パズルを揃え始めるまでに、パズルを見る時間があります。ただしこの時間は15秒以内と決まっています。
15秒以内にタイマーを自分でスタートさせてください。15秒を超えるとペナルティがあります。

A3c) 競技者はインスペクション中に、パズルを持ち上げることができる。
A3c1) 競技者はインスペクション中に、パズルを回転させてはならない。罰則:試技の失格(DNF)。

インスペクション中はパズルを持って確認してOKです。ただし当たり前ですが、パズルを回転させると失格になります。


A3d1) パズルはスタックマットタイマーの上に重ねて置いてはならない。罰則:+2 秒ペナルティ。
A4b) 競技者はスタックマットタイマーのセンサー部を指で触れる。手のひらを下向きにして、手のひらはタイマーの両サイドの内、競技者側に位置しなければならない。罰則:+2 秒ペナルティ。
A4b1) インスペクション後とスタートの間に、競技者はパズルに物理的接触をしてはならない。罰則:+2 秒ペナルティ。
A4d) 競技者はタイマーのライトが緑色に点灯したことを確認した上で、両手をタイマーから離す(このときタイマーがスタートする)ことによりソルブを始める。
A6c) 競技者はソルブを終える前に完全にパズルから手を離さなければならない。罰則:+2 秒ペナルティ。
A6d) 競技者は両手を使い、手のひらを下にしてスタックマットタイマーを止めなければならない。罰則:+2 秒ペナルティ。

公式大会で使われている、スタックタイマーの使い方についての説明です。
これらのルールを守らない場合、多くは+2秒のペナルティが加算されます。
スタックタイマーを持っていなくて使い方がよく分からない人も、大会の最初に説明と練習の時間があるので大丈夫です。事前に確認しておきましょう。

A6e) ジャッジが完成状態を確認するまで、競技者はパズルに触れたり回転させたりしてはならない。罰則:試技の失格(DNF)。例外:回転させていない場合はジャッジの裁量により、+2 秒ペナルティとすることができる。
A6f) 競技者はジャッジが記録用紙への結果の記録を完了するまでタイマーをリセットしてはならない。罰則:ジャッジの裁量で試技の失格(DNF)。

タイマーを止めたら、その後はパズルやタイマーに触らないようにしましょう。
記録の確認が終わる前に勝手にパズルに触ると、罰則があります。

A7g) 競技初参加者の不慣れを原因とするインシデントや罰則に対して、WCA 代理人の裁量により追加試技を認めることができる。
初参加の場合に限り、ルールをしっかり理解していなかったことを理由とする罰則があった場合は、試技のやり直しが認められます。
ただこれはあくまで救済のためのルールなので、これに甘えず、しっかりルールを理解して大会に参加しましょう。

注意すべきルール

公式大会に参加するにあたって、競技以外で注意しておくべきルールを掲載しておきます。
これを知らないと自分が損をするだけでなく、他の参加者に迷惑をかけてしまう可能性があります。しっかり理解しておきましょう。

2d) 競技者の名前・国籍・性別・大会記録は公開情報とみなされる。
大会に参加する際は、個人の名前と国籍・性別・記録はすべてインターネット上に公開されます。大会に参加する際は、この点に事前に同意しておく必要があります。
特別な事情がある場合などは仮名やニックネームでの登録も認められています。
また大会に参加する際は連絡先や生年月日といった情報も要求されますが、これらは同意なしに公開されることはありません。

2k) WCA 代理人の裁量によって、競技者は以下の理由により大会(1 競技、複数競技、または全競技)で失格となることがある。
2k1) 時間内に登録を済ませなかった場合。

大会では、基本的に最初の受付の時間の間に受付を終わらせないと失格になります。
自分の競技が大会の途中からしか行われないとしても、必ず朝に会場に行くようにしましょう。

3a) 競技者は大会に自分自身でパズルを用意して参加しなければならない。
公式大会では自分で持参したパズルで参加しなければなりません。貸出などは原則行っていないので注意しましょう。
必要に応じて予備などを用意しておくことが望ましいです。

3j) パズルはきれいで、あるパーツを他の似たパーツと区別するような印やパーツの持ち上げ、傷、その他の差異があってはならない。
ステッカーが貼ってあるパズルの場合、ステッカーが大きく欠けていたり、明らかに汚れていたりする場合は使用が認められない可能性があります。
事前にステッカーを張り替えておくなどしておきましょう。

3h1) いわゆるピローパズルに代表されるような、丸みをおびたパズルは使用することができない。例外:丸みをおびた 7x7x7 キューブは使用できる。
3h2) 色付きプラスチックが内部で見えるようなパズル(「ステッカーレス」パズル等)は使用できる。ただし、以下のパズルは使用を許可されない。
3h2a) 透過パーツを含むパズルは使用を許可されない。例外:透明なステッカー(参照:規則 3l)。

大会では丸いパズルは7x7x7を除いて使用できません。
またプラスチック自体に色がついているパズルは、2015年7月より使用可能になりました。

3l) パズルにはロゴがあってもよいが、1 つ以下でなければならない。
ロゴステッカーのあるパズルは使用OKですが、ロゴは1か所(パズルによって場所が決まっています)までしか認められません。


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