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公式大会の制限時間

公式大会の制限時間

公式大会では、制限時間が設けられています。
公式記録を残すためには、指定されたタイムより短い時間で完成させる必要があります。

スピードキューブの大会での制限時間のシステムはやや複雑です。このページではそれについて説明します。
競技者はもちろんのこと、ジャッジを行う場合も、この制限時間についてのシステムを理解しておくことが重要です。

用語解説

具体的な説明の前に、このページで使われる用語について説明しておきます。
細かい違いも多いのでしっかり理解して下さい。

試技……1回1回のタイムを測る行為のことです。
ラウンド……その種目で規定された回数(5回とか3回とか)の一連の試技を、ひとまとまりにしていう語です。
競技……大会でのその種目の複数のラウンド(1回戦、決勝など)をひとまとまりにしていう語です。

単発……1回1回の試技での記録のことです。
平均……規定回数の試技から計算される平均記録のことです。(これ以上説明のしようがない……)

DNF……失格のことです。試技を開始したが、正しく記録を残すことができなかった場合に適用されます。
DNS……棄権のことです。試技を行う権利があるものの試技を開始しなかった場合に適用されます。
記録なし……そもそも試技を行う権利がなかった場合に適用されます。

制限時間のシステム

まず、普通のスピード部門では、大きく2種類の制限時間があります。

①制限時間
②カットオフ

そのほか、種目や大会によっては、以下の形式が使用されることがあります。

③累積形式の制限時間
④時刻制限制
⑤複数目隠し部門の制限時間
⑥最少手数部門の制限時間

①制限時間

制限時間とは、単発の公式記録を残すために必要なタイムです。
大会規則のA1条に詳しく規定されています。

その競技のすべての試技において、制限時間より短いタイムでパズルを完成させる必要があります。
試技中に制限時間を越えた場合、その時点で試技が打ち切られ、その試技はDNFになります。

なお、特に指定がない場合は、制限時間は10分です。これは、スタックタイマーが仕様上10分までしか測れないためです。
(制限時間が10分より長い場合は、ストップウォッチを使用します)

公式大会で記録を残すためには、最低限この「制限時間」のタイムを切る必要があるわけです。

②カットオフ

カットオフとは、平均の公式記録を残すために必要なタイムです。
大会規則の9g条に記載されている、「複合形式」を採用している場合に適用されます(2016年現在、ほとんどの大会で採用されています)。

1つのラウンドを、2つの段階に分けます。
第1段階は、Average of 5形式では最初の2回、Mean of 3形式では最初の1回です。
第2段階は、残りの回数です。

第1段階の間にカットオフよりも短い時間で完成させなければ、その時点でラウンドが終了となり、第2段階に進むことはできません。
残りの試技は「記録なし」となります。規定回数の試技を行っていないため、当然ですが平均記録も「記録なし」となります。

ただし、各試技での単発記録については、カットオフの影響を受けません。
カットオフを越えていようがいなかろうが、制限時間を越えていない限りは、行った試技での単発記録は全て残ります。

カットオフは、制限時間よりも短く設定されています。
平均記録を残すためには、このカットオフよりも短い単発記録を、第1段階の間に残す必要があります。

なお、このカットオフは、通常は最初のラウンド(1回戦)にのみ適用されます。
2回戦以降は、基本的にはカットオフは適用されません。

具体例

制限時間とカットオフについて、具体的な例を挙げておきますので、参考にしてください。

設定:Average of 5形式で、制限時間が10分、カットオフが5分

ケース1……1回目が7分、2回目が6分だった場合
制限時間を下回っているので単発の記録は残ります。
2回ともカットオフを下回っていないため、第2段階には進めず、残りの3回の試技を行うことはできません。
平均記録は「記録なし」となります。

ケース2……1回目が3分、2回目が10分を超えた場合
2回目の試技は、制限時間を超えているためDNFとなります。
1回目がカットオフを下回っているため、第2段階へ進み、3回目以降の試技を行うことができます。
Average of 5形式のため、残り3回を10分(制限時間)以内に完成させることができれば、平均記録が残ります。

③累積形式の制限時間

ここからは、やや特殊なルールになります。

この「累積形式」は、目隠し部門で適用される場合が多いです。
大会規則のA1a2条にて規定されています。

各試技でのタイムの合計が制限時間を越えた時点で、ラウンドが打ち切りとなります。
残っている試技は全てDNS扱いとなります。

累積形式の特徴は、長時間の計測が可能であるという点です。
例えば、Best of 3形式で、累積形式で制限時間が30分だったとします。
この場合、3回とも試技を行おうと思うと、1回あたりは10分しかかけられません。
しかし、各試技の制限時間は決まっておらず、合計で30分としか決められていません。ですので、例えば2回の試技を捨てて、1試技だけに25分かけても良いということです。平均は残せませんが、単発記録を確実に残すことができます。

累積形式の場合は、通常の制限時間よりも柔軟なタイム戦略が可能になります。
ただ、制限時間の管理がややこしいので、普通の大会ではあまり採用されていません。

④時刻制限制

※この形式は特に名前が決まってないので、このページでは便宜上「時刻制限制」と呼ぶことにします。正式な用語ではありません。

4×4目隠し部門など、時間のかかる競技で適用されることが多いです。

各ラウンドの競技開始時刻と終了時刻をあらかじめ設定しておきます。
決められた時刻を過ぎた時点で、そのラウンドが終了になります。
試技中であったり、まだ試技が残っていても全て打ち切りとなります。

累積形式とは異なり、休憩時間やスクランブルの時間なども含めたすべての時間で制限されることになります。
ただし、各試技の制限時間などは特に規定されていません。

⑤複数目隠し部門の制限時間

複数目隠し部門は、その競技の性質上、特殊な制限時間形式が規定されています。

1試技の制限時間が挑戦個数1個につき10分、6個以上は何個であっても1時間と定められています。
これに加え、時刻制限制が適用される場合もあります。

また、制限時間を越えると試技が打ち切りになるのは他の種目と同じですが、その場合はDNFではなく、その時点までに揃っていた個数と揃っていなかった個数によって記録が決められます。

詳しいルールはBLD用語集にも載っているので参照してみてください。

⑥最少手数部門の制限時間

最少手数部門においては、すべての競技者が制限時間1時間となっています。
競技者は1時間以内に解法を導き出し、解答用紙に記録を記入して提出しなければなりません。

なお、1時間よりも早く記入が終わった場合は、その時点で記録用紙を提出して試技を終えることもできます。


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