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ルービックキューブの速いそろえ方、解き方、最速攻略法、解法、スピードキューブ、LBL法など

BLD用語集

ここでは、目隠し競技に関連する用語をまとめて掲載しています。
特定のワードを調べるというよりも、このページを読んで知らなかった用語について知り、必要ならばさらに他のサイト等で詳しく調べて、BLDの知識を深めてほしいという目的で作っています。そのため並びは辞書順ではなく意味のカテゴリで分類して並べています。
特定のワードについて調べたい場合は、サイト内検索やブラウザのページ検索を利用してください。

・用語の意味は少しずつ変化していくため、用語がここに掲載されている意味から派生した別の意味で用いられている場合も多くあります。その点は事前にご留意ください。
・解法については概要のみ掲載しているので、詳細は各自でお調べください。Speedsolving.com Wikiを参考にしたり、Youtubeで検索するとよいでしょう。
・ここに載っていない用語や、間違っている用語がありましたら、管理人まで連絡をお願いします。

基本編

BLD blindfoldedの略。
blindfolded(ブラインドフォールディド) 目隠しした状態で立体パズルを揃える競技。最初にパズルの状態を記憶し、そのあと目隠しをしてパズルを揃える。記憶時間を含めたタイムが記録となる。
記憶・分析・実行 BLDにおいてキューブを揃える流れを表したもの。BLDの行程は、
パーツの状態を確認し、覚える「記憶」
覚えたパーツをどのように揃えるか考える「分析」
実際にキューブを回して揃えていく「実行」
の3つに分けられる。
それぞれ速くなるためのポイントが異なるので、自分のどこが苦手なのかを認識し改善していくことがタイム向上に重要である。
ナンバリング パズルのパーツやステッカーに文字を振ること。また、その振った文字そのものを指すこともある。
配置をそのまま覚えるのは難しいので、ステッカーごとに文字を当て、その文字を覚えることで記憶しやすくする。
ナンバリングという名前だが、実際はひらがなやアルファベットを振ることが多い。
buffer(バッファ) 交換の基点となるパーツおよびステッカーのこと。コーナーOld PochmannにおけるUBL、M2法におけるDFが相当する。バッファは使用する解法や個人の好みによりまちまちである。
target(ターゲット) 2点交換の解法において、バッファとの交換を行うパーツおよびステッカーのこと。コーナーOld PochmannにおけるRFD、M2法におけるUBが相当する。
ステッカーの表記 BLDなどにおいて、ステッカーの位置を示すために用いられる表記法。
回転記号で用いられる記号を用いて、エッジは2文字、コーナーは3文字で表す。1文字目にステッカーの属する面がくるように表記する。
例:「FR」→F面とR面に属するエッジパーツの、F面にあるステッカー
「URB」→U面とR面とB面に属するコーナーパーツの、U面にあるステッカー
「RBU」→U面とR面とB面に属するコーナーパーツの、R面にあるステッカー
なお、コーナーの2文字目と3文字目の順番は特に決まっていない。例えば「RBU」と「RUB」は同じステッカーの表記としてどちらも使われている。

原理編

パーツ記憶 記憶の際に、パーツ単位で覚える方法。パーツの位置と向きを別々に記憶することになる。実行の際に向きと場所を別々に揃える解法ではこの方法が用いられる。記憶量、実行量ともにステッカー記憶よりも増えてしまうため、最近はあまり用いられない。
ステッカー記憶 記憶の際に、ステッカー単位で覚える方法。ステッカーで記憶することにより、パーツの位置と向きを同時に把握することができる。向きと位置を同時に揃える解法ではこの方法を用いる。記憶量はステッカー記憶と比較して少ないが、解法の原理が少し複雑になるため理解に多少時間を要する。
ループ キューブの崩れた状態を表す用語の一つ。BLDの記憶においてはパーツやステッカーの移動を覚えるが、移動を追っていくといずれ元のパーツに戻ってくる。元に戻ってくるまでの一連のパーツの集まりのことをループと呼ぶ。スクランブルされた状態ではエッジとコーナーでそれぞれ1つずつ、合計2つのループしかない状態はあまり多くなく、合計3~4個程度のループができている場合が多い。
ねじれループ ループの一種で、ループの最初のパーツが同じステッカーに戻ってこないようなもののことを指す。これをそのまま揃えると、最初のパーツに位置は合うが向きが違う状態(いわゆるCOやEO)が残る。
一般的な解法では、ループの最初と最後の文字を変えることによりCOやEOを回避している。M2やOld Pochmannではこれを用いて、ねじれループのEOやCOが必ずバッファにしか残らないようになっている。
setup(セットアップ) 手順を使うために、パーツを特定の位置まで移動させること。手順として覚えていないパターンを処理する場合、パーツを移動させることで覚えているパターンに持ち込むことで処理を行う。また、手順を行ったあとセットアップを元に戻す動きが必要になる。これは逆セットアップと呼ばれる。
つまり、「セットアップ→手順→逆セットアップ」という一連の流れを行うことで、任意の点の交換を行うわけである。これはBLDの重要な基本原理の一つである。
CO Corner OrientationまたはCorner Orientedの略。
①スクランブル状態において、コーナーの位置は合っているが向きが間違っている状態のこと。他との区別のため「単独CO」と書かれることもある。解法にもよるが基本的にループに属さないので、特別な処理が必要になる。
また、この状態を解消することや、それに用いる手順についても「CO」と呼ばれる。
②BLDの終了時の状態において、コーナーの位置は合っているが向きが間違っている状態のこと。もちろんDNFになる。主に失敗の状況を伝えるときに使われる。「CO2」など後に数字が書いてある場合は、COが起こっているパーツの数を表している。
③その他、コーナーの向きだけが違う状態のことを指す。
④3OP法におけるステップの一つで、コーナーの向きだけを揃える行程。
CP Corner PermutationまたはCorner Permutatedの略。
①BLDの終了時の状態などにおいて、コーナーの位置が間違っている状態のこと。失敗の状況を伝えるとき等に使われる。「CP3」など後に数字が書いてある場合は、CPが起こっているパーツの数を表している。
② ①の状態を解消することや、それに用いる手順のこと。
③3OP法におけるステップの一つで、コーナーの向きを揃えたあとの、場所を揃える行程。
EO Edge OrientationもしくはEdge Orientatedの略。
COのコーナーがエッジに変わっただけなので、意味はCOの項を参照。
EP Edge PermutationもしくはEdge Permutatedの略。
CPのコーナーがエッジに変わっただけなので、意味はCPの項を参照。
2-cycle(2点交換) ①2つのパーツを交換すること。また、そのような手順を使って揃えていく解法自体を指すこともある。
3×3やそれに類するパズルでは原理上純粋な2点交換は不可能なので、関係ないパーツを交換させて擬似的な2点交換にしているものがほとんどである。
②2つのパーツが入れ替わっている状態。
3-cycle(3点交換) ①3つのパーツを交換すること。また、そのような手順を使って揃えていく解法自体を指すこともある。
2-cycleはバッファを除けば1個のパーツしか考えなくてよいのに対し、3-cycleは最低2個のパーツのことを同時に考えなければならないので非常に難易度が高い。しかしその分実行のステップ数は約半分になるので、ある程度以上(1分以下が目安)タイムを縮めるためには3-cycle解法を使うことがほぼ必須となってくる。
②3つのパーツが入れ替わっている状態。
Parity(パリティ) 原義は「偶奇性」。明確な定義はないが、BLDにおいては「解法のシステム上、通常と同じ方法では処理できないパターン」という意味で用いられることが多い。3x3BLDにおいては、エッジとコーナーの2点交換が残ることを指す。処理が煩雑になりやすいため、これをいかに簡単に処理できるかが解法の優秀さを表す指標のひとつになる。
commutator(コミュテータ) 原義は「交換子」。スピードキューブにおいては、簡単な手順を用いて特定の3つのパーツのみを交換する手法のことを指す。この考え方を用いると、3点交換を非常に短い手順(ほぼ理論上の最短手数)でこなすことができる。3-styleを使いこなすためには、理解しておくことが必須となる。
さらにFMC(最小手数競技)において手数を減らすテクニックとして用いられるほか、特殊なパズルを解く際に応用することなどもできる。コミュテータを通して立体パズルの本質の一端を掴むことができるといっても過言ではない。

解法編

Old Pochmann(オールドポフマン) BLD解法の一つ。Classic Pochamnnと呼ばれることもある。コーナーとエッジにそれぞれOld Pochmannと呼ばれる解法がある。Yperm(コーナー)とTperm(エッジ)およびRperm(パリティ処理)のみを用い(補助としてJpermも用いることがある)、セットアップと2点交換を繰り返して揃えていく解法。原理が非常に単純明快で例外も少ないこと、使用する手順が少なく実行がわかりやすいことなどから、入門に適した解法とされる。ただしエッジについては例外が少し多く、コーナーOld Pochmannと比較すると解法としての完成度は低い。
COCP•EOEP法 =3OP法
3OP法 かつて主流であったBLDの解法。3-cycle Orientation Permutationの略。向きと位置を別々に覚え、別々に処理する解法である。位置合わせはすべて3点交換を用いて行う。現在はより単純な解法が普及しているため、ほぼ用いられていない。ただしステッカー記憶を使わずパーツ記憶のみで処理するので、解法の原理自体は比較的わかりやすい。
M2法 BLDのエッジ解法の一つ。DFをバッファ、UBをターゲットとし、M2を用いて2点交換を行う解法。非常に簡素化された解法であり、解法を学ぶことを通してBLDの基本原理を理解することができる。入門に適した解法とされている。
Stefan Pochamnnが考案した解法であり、氏がそれ以前にOld Pochmannを考案していたため、Old Pochmannはその名前がついている。
R2法 BLDのコーナー解法の一つ。DFRをバッファ、UBRをターゲットとし、R2を用いて2点交換を行う解法。
M2法と同じくStefan Pochmannが考案した解法であるが、例外パターンが多くわかりづらい解法となってしまっている。
r2法(スモールアールツー法) 多分割BLDにおけるエッジ解法の一つ。M2法の原理で、r2(R列中層スライス)を用いて2点交換を行う解法。
Advanced M2 BLDのエッジ解法の一つ。M2法を発展させた解法。commutatorの原理を用い、M2という回転を利用して3点交換を行う解法。M2法から3-styleに移行する際の橋渡しとして有効な解法である。
M法 BLDのエッジ解法の一つ。原理はAdvanced M2と同じ。MとM’の回転を利用して3点交換を行う解法。Advanced M2と併用することで効率的にエッジを処理することができる。
TuRBo(ターボ) BLDの解法の一つ。エッジとコーナーの両方がある。交換するパーツを特定の3点にセットアップすると、エッジは8通り、コーナーは18通りの交換パターンのいずれかになる。これらのパターンを全て覚え、使い分けることにより3点交換を行う解法。ステッカーの3点交換を行う解法の中では最も単純な解法であるが、手順を覚えるのに手間がかかるのが欠点である。
BH method BLDの解法の一つ。Beyer-Hardwick Methodの略。エッジとコーナーの両方がある。バッファを含む任意の3ステッカーの交換を最少の手数で行う、最適化されたBLDの解法。例えばコーナーは、Old Pochmannと比較すると手数がおよそ4分の1になる。パターン数がコーナーは378、エッジは440と非常に多いが、手順自体はcommutatorの考え方を用いればほとんどを覚えずにこなすことができる。
3-style BLDの解法の一つ。speed optimal 3-cycleと呼ばれることもある。BH法では、パターンによっては処理が面倒だったり、非常に回しにくかったりするものがある。そのようなパターンを例外的に回しやすい手順(最少手数でなくてもよい)に変えることで、タイムを最小化することを目的とした解法。
トップキューバーはほぼ全員がこれを使用している。
Floating Buffer(マルチバッファ) バッファを一箇所に定めず、場合により別の場所をバッファとして用いる解法。海外ではFloating Bufferと呼ばれるが、日本ではマルチバッファと呼ばれることが多い。
バッファが最初から揃ってしまっている場合やループが細かく切れている場合などは、マルチバッファを用いれば実行の量を減らせるというメリットがある。しかし、その分記憶と実行が複雑になる。
また、解法によってはシステム上そもそもマルチバッファが使用不可能なものもある。

記憶編

ビジュアル記憶 ナンバリングをせず、パーツの移動を視覚的・感覚的に覚える記憶法。最も単純な記憶法であるが、記憶量が増えると覚えにくい。
参考:記憶法の比較と考察
文字記憶 ナンバリングをし、振られた文字を覚えることによって記憶する方法。一般的に使われている記憶の方法。
letter pair(レターペア) BLDの記憶法の一つ。BLDの記憶では、解法の関係上文字を2つごとに区切って覚えることが多い。この2文字の組を1つのイメージとして覚えることにより記憶量を減らし、記憶スピードを上げるのがletter pairである。
一例を挙げると、「AP」という2文字があるとき、これを「apple」(りんご)という1つのイメージで覚えると簡単に覚えることができる。ひらがなの場合でも、「てに」という2文字を「テニス」という1つのイメージで覚える、といった具合で使うことができる。
その人にとって覚えやすいイメージを用いるため、個人によって使うレターペアは少しずつ異なる。
参考: List of letter pairs – speedsolving.com wiki
場所法 BLDの記憶法の一つ。一つまたは複数のイメージを、特定の場所や人と結びつけて覚える方法。多分割BLDやMBLDのような大量の文字を記憶する必要がある競技において非常に効果がある。
例えばMBLDにおいて、1つ目のキューブの記憶を学校の教室、2つ目の記憶を近くの公園、3つ目を自宅、などと結びつけておくことで、記憶を強くして思い出しやすくすることができる。さらに、その場所に人を配置し、「学校で○○先生が『〜〜(記憶する文字)』と言っている」という風に記憶すると、より結びつきが強くなり思い出しやすくなる。他にも前述のレターペアと組み合わせると、「てにいし」という文字を、「教室にテニスボールと石が置いてある」等というふうに、より具体的なイメージで覚えることができる。
具体的なイメージ、具体的な何かに結びつけたものほど覚えやすく忘れにくいという性質を利用した記憶法であり、記憶の定着率を上げて覚える時間を短く、実行中に文字を思い出しやすくする効果がある。

多分割・複数目隠し編

4BLD 4×4の目隠し競技(4×4 blindfolded)のこと。記憶量は50文字程度、3×3およそ2.5個分である。
5BLD 5×5の目隠し競技(5×5 blindfolded)のこと。記憶量は85文字程度、3×3およそ4個分である。
MBLD 3×3の複数目隠し競技(3×3 multi blindfolded)のこと。複数のキューブを一度に記憶し、目隠しをして一気に揃える。途中で目隠しを外すことはできない。公式大会では
・制限時間は1時間、ただし6個未満の場合は1個につき10分まで。制限時間を超えるとその時点で競技終了となる。
・事前に挑戦個数を申告し、「成功数-失敗数」が記録となる。記録が同じ場合はかかった時間で順位をつける。
・記録がマイナスになる場合はDNF。また成功数が1個以下である場合もDNFとなる。
というルールで行われている(2014年以降)。
例:
①55分で8個中5個成功
②15分で2個中2個成功
③30分で5個中2個成功
④40分で4個中2個成功
⑤3分で2個中1個成功
という競技結果だったとする。
①は成功5個-失敗3個=2 が記録となる。
②は成功2個-失敗0個=2 が記録で、①と記録は同じだがタイムが短いため②の方が①よりも順位は高い。
③は成功2個-失敗3個で記録がマイナスとなるためDNF。
④は0が記録となる(記録なし、ではない)。
⑤は成功数-失敗数の値は0であるが、成功数が1個なので記録はDNFとなる。

つまり、記録を残すためには半分以上の個数を成功させる必要がある。
以前は制限時間がなく、成功率で順位がつけられていたなど、ルールが若干異なっていた。

Xcenter 5×5のパーツの名前で、センターのうち角のほうのパーツ。
+center 5×5のパーツの名前で、センターのうち辺のほうのパーツ。
Wing Edge 5×5のパーツの名前で、エッジのうち2列目と4列目にあるパーツ。
4×4にも同様のパーツがあるが、こちらは単にエッジと呼ばれることが多い。