Megaminx S2Lの解法について
S2Lはパーツが多いため、揃える順番にいくつかのバリエーションがあります。
このページでは、S2Lの解法(揃える順番)のうち、代表的なものを紹介します。
配色を固定するかどうか
まず、大きな分類として、配色を固定するかどうかがあります。
S2Lにおいては、「どの色から始めるか」を完全に固定してしまう「配色固定型」と、固定せずに5色のどこからでも始められるようにしておく「配色非固定型」の、2通りがあります。
3x3x3で言うところの、「最初のクロス色を固定するかどうか」と同じようなものだと思ってください。
配色固定型のメリットは
・次に探すパーツが決まっているため、先読みがしやすい
という点です。
一方で、配色非固定型のメリットは
・揃えやすいところから始めればよいため、手数を少なくできる
・F2Lが終わったときの位置の影響を少なくできる
という点です。
それぞれの逆がお互いのデメリットとなります。
2016年現在は、配色固定型が主流となっています。
メガミンクスはパーツが多いため、先読みの重要性がかなり高いです。
非固定型も悪くはありませんが、先読みの難度がグンと上昇するので、筆者も配色固定型をオススメします。
順番を固定するかどうか
もう一つの大きな分類は、揃えていく順番を固定するかどうかです。
詳しくは後述しますが、S2Lにおいては、パーツをいくつかのグループに分けて順番に揃えていきます。
このとき、解法によっては「順番を入れ替えてもいい部分」が発生します。
このような部分をどのような時も必ず同じ順番で揃える「順番固定型」と、場合に応じて適宜順番を入れ替えて揃える「順番非固定型」に、解法を分類することができます。
メリット・デメリットは、おおむね配色のときの話と同じです。
こちらも、2016年現在は順番固定型が主流となっています。
やはり、多少手数が増えても先読みを楽にする方が好まれるようです。
ただ勿論、自分の解法に幅を持たせれば、より手数の少ない洗練されたソルブが実現できます。
固定型を使用している場合でも、他の所で揃っている部分をうまく利用するなど、柔軟な発想で揃えていくことが望ましいでしょう。
次から、具体的な解法の説明に入っていきます。
解法その① セパレート型
恐らく、初心者にとって最も分かりやすいS2Lの解法でしょう。
当サイトのMegaminxへの招待でも、この解法で説明されています。
S2Lを2パートに分けます。
前半は、上の図の赤色で示した部分を揃えます。
ここの揃え方もいくつか方法はありますが、この記事では割愛します。
また、この5つをどの順番で揃えていくかも人によって異なります。右回りに揃えていくなど、あらかじめ順番を決めていれば固定型となります。
後半は、青色で示した残りの部分を揃えていきます。
これは3x3x3のF2Lと全く同じ要領で揃えることができます。
このように、S2Lの全体を分割して揃えていく解法です。
初めてメガミンクスを手にした人がパッと思いつくであろう解法の一つだと思います。
が、正直に言ってしまえば効率があまり良くないため、スピードを求める場合にはあまりオススメしません。
解法その② ブロック型
S2Lをいくつかのブロックに分け、それらを順番に揃えていく解法です。
分け方はいくつかありますが、最も代表的なものを紹介します。
まず、最初に3パーツで構成されたブロックを揃えます。
次に、その隣(右もしくは左。図では右側)の5パーツで構成されたブロックを揃えます。
さらに、そのまた隣にある5パーツのブロックを、あと2箇所揃えます。
最後は、7パーツからなるブロックを揃えます。
ブロックの分け方や揃える順番は、人によって異なります。
右回りや左回りで順番に揃えていくのが一般的ですが、最初のブロック以降は右と左を同時並行で揃える、なんて方法もあります。
解法その③ F2Lブロック型
S2Lをブロックに分けるという点は②ブロック型と共通ですが、最初のブロックの分け方に特徴があります。
配色、順番ともに完全固定型です。
まず最初は、図で示す2つのエッジを揃えます。
すると、このようにスロットが3か所にできます。これを揃えていきます。
残りは②ブロック型と同じです。5パーツのブロックを2箇所と、7パーツのブロックを揃えます。
この解法のメリットは、最初の部分を3x3のF2Lのような感覚でこなせる点と、最初に探すパーツの選択肢が増えるため、目的のパーツを探すのがやや簡単になるという点です。
2016年現在、ほとんどのトップキューバーはこちらの解法を使っています。
解法その④ Yu-Da-Hyun式
Yu Da Hyunが使用している、謎な解法です。
基本は③F2Lブロック型と同じなのですが、最後の7パーツのブロックになんと最上段を使用します。
そのため、側面にLLが残るような形になります。
正直、なぜこの解法を使っているのかはよく分かりません……たぶん好みの問題ではないかと思います。
まとめ
ここまで見てきたように、S2Lの揃え方はとても色々な方法があります。
速く揃えようと思った場合はある程度解法が限られてきますが、その中でも、ブロックの分け方や揃える順番によってさまざまなバリエーションが考えられます。
そういった部分でうまく工夫したり、オリジナリティを出していくのもアリかもしれません。
自分に合った方法を見つけて、練習を行っていきましょう!