Yauメソッド 解法解説
紹介
Yauメソッド(ヤウメソッド、ヨウメソッド、英:Yau Method)は、Robert Yauが考案した発展的な解法です。
当初はマニアックな解法として知られていましたが、2011年ごろからYauメソッドを用いる選手が続々と好記録を出したことにより注目され始めます。
現在では世界記録保持者であるFeliks Zemdegs(単発25.34)、Sebastian Weyer(平均29.17)、
単発・平均ともに世界3位のMats Valk、日本人選手では中島悠氏や佐島優氏がこの解法を主に使用していることが知られています。(いずれも2013年8月現在)
アウトライン
こちらの動画と合わせて御覧ください。
クロス色とその対面のセンターを揃える(クロス色→対面 か 対面→クロス色 どちらでもよい)
クロス色のエッジを3つ全て正しい位置関係で揃える
残りのセンターを全て揃える
残りのクロス色エッジを正しい位置に揃える
残り8つのエッジをコーラ式の要領で揃える
3x3x3パート(クロス終了時点から)
Yauメソッドの利点
・残り8つのエッジを揃える時点でD面のエッジを見る必要がない
・3x3x3パートの時点ですでにクロスが完成しているため、次の行程が読みやすい
欠点としては、センター解法がある程度限定される、3x3x3の解法がほぼCFOPに限定されてしまうなどが挙げられますが、微々たるものでしょう。
3クロスエッジ~ラストクロスエッジまでのコツ
・3クロスエッジ
動画ではクロス色センターを左手側に持ってきてから揃えていますが、これには理由があります。
「左手でホールドして右手で回す」ことがし易くなるからです。
従来の解法ではエッジを揃える際に「ターゲットとするエッジを決めそのペアとなるエッジを探す」ことで、ある程度自由度を減らし判断速度を速めてきました。
しかし3クロスエッジでは「ターゲット」が決められていません。ではどのように揃えていきましょうか。
1.とりあえずはじめに見えたクロスエッジをターゲットにして揃える
もっとも初歩的な揃え方です。しかしこれではペアとなるエッジを探すのにとても時間がかかってしまいます。
2.クロスセンターとその対面センター(ファースト2センター)を揃えている時に先読みする
例えば3x3でクロスを揃えながらF2L#1を先読みするのと同様に、センターを揃えながら8つあるクロスエッジの位置をおおまかに記憶しておきます。
こうすることで普段は物理的に見えないエッジも頭に入れながら揃えることができます。
インスペクションでファースト2センターを読むことでこの方法が可能になるのですが、15秒間のインスペクションタイムで2センターを完全に読むのは困難です。
まずは「1センターを完全に読む+対面センターのパーツ4つの位置ををだいたい把握しておく」ができるのを目指しましょう。
3.スクランブル状態ですでに揃っている、あるいはファースト2センターを揃える過程で揃ったクロスエッジを、崩れない位置に避難させてからセンターを揃える(研究中につきアイデアのみ)
・残りのセンター(ラストセンター)
クロスセンターがL面、まだ揃っていないクロスエッジがU面になるようホールドし、R系とU系の回転のみでセンターを揃えることで、揃えたクロスエッジを崩れることはありません。
ここまで読破できた方ならば、工夫すれば必ず出来ます。
・ラストクロスエッジ
ヒント集(ヒント集であって手順集ではありません)
Uw' R U' R' Uw
Uw' R U R' F R' F' R Uw
Uw' R' F R F' Uw
ラストセンターを揃える前、あるいは揃える過程でラストクロスエッジが揃ったら、崩れないように避難することで大幅な手数短縮に繋がる(執筆者研究中につきアイデアのみ)
(執筆者:Morooka)