4x4x4 OP+OLL同時処理
はじめに
このノートは4x4x4キューブの解法OLLにおいて、Edge Flip Parity(いわゆるOP)が発生した場合に、
その処理と同時にOLL処理も行う手順の表および考え方の指南書です。
なおここではU面色のことを利便的に「青色」と呼び、イメージ図も青色=U面色となっています。
「基本手順」で紹介するふたつのOP手順が、それぞれコーナーURFとULFも回転することを利用し、
セットアップ+OP手順+逆セットアップ の段階を踏むことで処理を行います。
他への公開および筆者の頭の整理という目的で利便的に手順を記号化・表にしていますが、
丸覚えでは意味がありません。セットアップを行うことによって青のステッカーがF面に固まることを意識してみてください。
この概念・考え方はuesyuu氏の発言によりインスパイアされました。ここで氏に感謝の意を表します。
基本手順
・OP手順A:Rw U2 Rw F2 Rw F2 Rw' F2 Rw U2 Rw' U2 Rw U2 Rw' U2 Rw'
・OP手順B:Rw U2 Rw' U2 Rw U2 Rw U2 Lw' U2 Rw U2 Rw' U2 x' U2 Rw2 U2
これらの手順と、1~3手程度のセットアップ・逆セットアップを駆使し、OPとOLLの同時処理を行います。
手順表
基本
No. | 図 | 手順 |
1 | OP手順A or OP手順B この場合、よく「OP+OLLskip」と言われますね。 F面の青ステッカーがこの手順によってすべてFlipされることに注目してください。 |
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2 | (R' U' R) OP手順A or OP手順B (R' U R) ((u')R B R') OP手順B(R B' R') セットアップが3手、逆セットアップが3手の計6手でOLLの処理を行います。 通常のOP処理をしてからOLL処理をすると最低でも8手必要となるため、 手数の節約・スピードアップに繋がるでしょう。 OP+OLL同時処理がスピードキュービングでいかに有用か実感してみてください。 |
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3 | (L U L') OP手順A or OP手順B (L U' L') ((u)L' B' L) OP手順B (L' B L) No.2の左右ミラー手順。 |
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4 | (M) OP手順A or OP手順B (M') 4x4x4の「M」は2層目と3層目を同時にスライスする回転記号です。 上の2つと比べて判断に若干時間がかかる手順ですが、 慣れましょう。 |
ちょっと応用
No. | 図 | 手順 |
5 | (R') OP手順B (R) 上の「基本」の手順と違ってこれより下の手順はOP手順AもしくはBのどれか一つしか 使えないものもありますので注意してください! エッジがひとつFlipしていて、他はすべて揃っている状態です。 Pure OPで処理する人もいますが、この手順ならあらたにOP手順を増やす必要は ありません! |
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6 | (B' R') OP手順A (R B) この手順については特記すべきことがあります。 コーナーの状態はなんでもいいので、エッジの状態が図のようにひとつだけU面を 向いているときにこの手順を回すことでU面クロスが完成した状態にすることができます。 COLLを覚えている方にはとても有用でしょう。 |
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7 | (B' R') OP手順B (R B) No.6のOP手順Bバージョン。 この出現確率は低めなのであまり使いません。 |
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8 | (B L) OP手順B (L' B') No.7を更に左右ミラーした手順。 |
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9 | (B2 R2) OP手順B (R2 B2) No.7のセットアップ・逆セットアップ手順をすべて180度回転にすることで さらにバリエーションを増やすことができます。 手順丸暗記ではなく理屈で覚えましょう! |
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10 | (B2 L2) OP手順B (R2 L2) No.9の左右ミラー。 |
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11 | (R2 B R') OP手順B(R B' R2) セットアップによってURFのコーナーの青ステッカーが F面を向くことがお分かりいただけるでしょうか。 |
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12 | (B' R2) OP手順B (R2 B) (R D' R) OP手順B (R' D R) |
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13 | (B L2) OP手順B (L2 B') (L' D L') OP手順B (L D' L) No.12の左右ミラー |
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14 | (R U2 R' U) OP手順B (U2 R U' R') 一見セットアップが長そうに見えますが、OP手順Bの最後の「U2」と逆セットアップの「U2」 がそれぞれキャンセルしあうので、逆セットアップは実質3手です。 |