Cube Voyage

ルービックキューブの速いそろえ方、解き方、最速攻略法、解法、スピードキューブ、LBL法など

4x4x4で60秒が切れない方へのアドバイス

※このアドバイスは、4x4x4の解法を基本的なこと程度は知っている(センター→エッジ→3x3x3パートの順で解く…とかのレベル)方向けです。

4x4x4のキューブパズルをスピード競技レベルで見た場合、競技者がいわゆる「壁」と感じるタイムはやはり60秒…1分でしょう。

なぜ1分が切れないのか…その要因は大きく分けて3つ存在すると考えられます。
・性能の悪いキューブを使っている
・そもそも3x3x3が遅い
・速い解法を知らない、効率の悪い解法・手順を使っている

順番に見ていきましょう。

「性能の悪いキューブを使っている」
4x4x4のキューブは、3x3x3と比べて大変複雑な構造をしています。
3x3x3の倍以上あるブロックパーツと、それらの形状を保持する内部パーツとが組み合わさって出来ていますから。
それ故に、「多分割のスピード競技ではFSC(フィンガーショートカット)をしないほうがいい」などと言われてきました。
が、それは過去の話です。
現在ではとても性能の良いキューブが多数登場しています。
例えば、いわゆる「ボール構造」を採用した「DaYan 4x4x4」や、「V-Cube構造」の「ShengShou 4x4x4」などがそれです。
(○○構造とは執筆者が自分でそう言っているだけで、本当はあまり一般的な呼び方ではないのかもしれません。あまり気にしないでください^^;)
これらのキューブではないキューブを使っているならば、いますぐ乗り換えるべきでしょう。
ポップやロックアップ(パーツがズレて回転できない状態)が頻繁に起こるキューブでは60秒を切ることはできません。

「そもそも3x3x3が遅い」
最低でもsub20レベルは必要です。sub15レベルあると4x4x4でも安定したタイムが出せますよ。
なお、ここで言う「sub○○」とは、普通のみなさんが使い慣らしている3x3x3を解くときのスピードを基準にしてください。

なぜ4x4x4で3x3x3のタイムが必要なのかと言いますと、
もちろん4x4x4の3x3x3パートが速くないと完成タイムも遅くなるから…というのが一点ですが、
3x3x3で使う基本的なテクニック、たとえばFCSとかOLL、PLL手順の記憶数、
それ以前に、安定した回し方・ホールドなどなど…が4x4x4のセンター・エッジペアリングでも必要だからです。
3x3x3が遅い人はこれらがまだ習得できていない可能性があります。

sub20なんてまだまだ遠いよ!という方は、申し訳ありませんが4x4x4よりもまず先に3x3x3の練習から始めてください。

「速い解法を知らない、効率の悪い解法・手順を使っている」
ここから長々と4x4x4の解法のアドバイスをしていきますが、4x4x4の解法は文字で説明するのがとても大変なものです。
Syuさんがアップロードされている解説動画がとてもわかり易いので挙げます。

下記の文字と合わせてご覧ください。上級者向けということで、60秒が切れない人にとってはかなり難解かもしれませんが、何度も繰り返し見ることで理解が深まるかと思います。

4x4x4スピード競技で使われている(エッジペアリングの)解法は、32223法(3エッジ→2エッジ→2エッジ→2エッジ→3エッジの順でペアリングしていくのでこう呼んでいます。一般的にはコーラ式と呼んだほうが伝わるかもしれませんね)やYau Method法がありますが、
Yau Methodは32223から派生したものと考えることが出来ますので、ここでは32223のアドバイスとさせてもらいます。
32223の基本ができていないと、Yauに乗り換えてもほとんど意味が無いどころか逆効果になると筆者は考えています。

まずセンターのアドバイスですが、「先読み」をしていますか?
対面→対面→対面で揃えたり、対面→側面→側面→側面で揃えたりと解法は様々ですが、そのどちらも、次に揃える色のパーツ(計4つありますね)がどのあたりにあるのかだいたい把握しておく(先読みする)必要があります。
また、15秒間のインスペクションタイムでどこまで読めるか?というのも、重要になってきます。最初の1面はすべて読むのはもちろんのこと、出来れば「如何にしてその次に揃える面がなるべく揃っている状態になるよう1面を揃えられるか?」を考えられるようにすべきです。
このフェーズは12~15秒のペースを目指しましょう。

続きましてエッジペアリングのアドバイス。
このフェーズでは「R U' R'」とか「R U R'」といった、F2Lでおなじみの回転を何度も使うことになります。
これらの類似手順を増やすことが、スピードアップの近道になると考えています。
例えば、「F R' F' R」や「F' U' F」、「F D F'」などなど…。
これらは他人に教えてもらうよりも、自分で考えて創りだしたたほうが上達につながると思います。そして何よりも、考えながらキューブを解くのは楽しいですよ。
また、ここでもやはり「先読み」が重要になってきます。何よりも重要です。(本来見えない裏面のエッジのことまで頭に入れないといけませんからね。)
sub60を狙うのであれば、このフェーズはなるべくゆっくり回して、先読みに慣れるべきでしょう。
このフェーズでは18~20秒のペースを目指しましょう。

最後に3x3x3パートのアドバイスを。
あなたができる最大限のスピードで回しましょう。4x4x4キューブの性能があまり良くない時代は「なるべく引っかからないように回すように」と言われてきましたが、現代3x3x3パートはフルスピードで回せるようにしましょう。(もちろん、引っかからないように回すのも大切なことです。フルスピードで、かつ引っかからないように!)
また、パリティ手順はなるべく最新の速いものを使うべきです。
筆者が用いているものの一部を紹介します。
OLL Parity : Rw U2 Rw F2 Rw F2 Rw' F2 Rw U2 Rw' U2? Rw U2 Rw' U2 Rw'
PLL Parity : r2 U2 r2 Uw2 r2 Uw2 (AUF)
隣接エッジ2点交換 : R' U R U' [r2 U2 r2 Uw2 r2 Uw2] U' R' U' R
このフェーズでは25~30秒のペースを目指しましょう。

最後になりましたが、執筆者の動画を紹介させていただきます。
このアドバイスに向けて、3x3x3でsub20レベルの人が4x4x4でsub60を出すにはどのようなペースで回せばよいか?ということを意識して撮影しました。

以上「4x4x4で60秒が切れない人へのアドバイス」でした。
2013年4月24日
(執筆者:Morooka

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