CLLとEG-1について
Varasano Methodは2x2の解法として非常に優秀で、この解法だけで4秒台は十分狙えます。
ただ、それ以上タイムを伸ばすにはあまり向いておらず、よりステップ数・手数の少ない解法を使っていくことが必要です。
その際新しく覚えていく解法として、CLLとEG-1の2つの選択肢があります。
CLLとEG-1について
CLLは、下段の完全一面が出来ている状態から、上面のOLLとPLLを同時に揃えてしまう解法です。
ただし、下段が対角交換(0ペア)の不完全1面だった場合もCLLを使えます。AntiCLLと呼ばれるテクニックで、詳しくはCLLのページで説明します。
隣接交換の場合はCLLは使えないので、Varasanoをそのまま使用します。
CLLのみを覚えた場合、完成までの流れは以下のいずれかになります。
完全一面→CLL
隣接交換→OLL →PBL
対角交換→AntiCLL
隣接交換以外の場合は2ステップで揃えられるようになります。
なお、必ず完全一面を作るようにして「完全一面→CLL」だけで揃えるようにする解法もありますが、あまりオススメしません。
完全一面を作りに行くとどうしても手数が多くなり、CLLの先読みが非常に難しくなるためです。
EG-1は、下段が隣接交換の場合に、下段の交換と上段を同時に直す方法です。
完全一面や対角交換の場合はVarasanoをそのまま使用します。
EG-1のみを覚えた場合、完成までの流れは以下のようになります。
完全一面→OLL →PLL
隣接交換→EG-1
対角交換→OLL →PBL
隣接交換を2ステップで揃えられるようになります。
なお、CLLとEG-1を両方覚えた場合は以下のようになります。
完全一面→CLL
隣接交換→EG-1
対角交換→AntiCLL
CLLとEG-1は別の1面パターンに対応しているので、両方を覚えれば全ての1面を2ステップで揃えることができます。
CLLとEG-1、どちらを先に覚えるべきか?
最終的には両方とも覚えるわけですが、Varasanoの次にどっちを先に覚えるべきかというのは少々意見の分かれるところです。
なおパターン数だけでいうと両方40パターンあり、覚える量は変わりません。
CLLを先に覚えることのメリットは次のようなものがあります。
・Varasanoの弱点である、完全一面や下段のみ対角交換のケースをカバーできるので、遅いタイムが減り、タイムが安定する
・7パターンはすでに知っている上に、一部は3x3のOLLの手順を流用できるので、覚える量がやや少なくて済む
・1面を作る向きを考えなくてよい(EG-1は必ずB面にペアが来るようにしなければならない)
逆に、EG-1を先に覚えるメリットは次のようなものがあります。
・EG-1を使える隣接交換は発生確率が高い(完全一面と対角交換はそれぞれ1/6だが、隣接交換は4/6)ため、速いタイムが増え、平均タイムが向上する
全体として、CLLはVarasanoだと遅くなるケースをカバーする解法、EG-1は高い確率で発生するケースを利用する解法になります。
一般的にはCLLを先に覚えたほうが良いとされています。
ただ、EG-1を先に覚えてしまうのも選択肢としてはアリだと思いますので、皆さんの好きなほうを選んでいただければと思います。