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OLLの仕組み

OLLは覚えることが沢山あります。また、F2LのIT化のような簡単な仕組みもないため、すべて覚えるのはとても大変です。
しかし、一見意味のないランダムな動きのように見えるOLLの手順にも、実はある程度の規則性があります。
このページではそれを紹介します。

OLL手順の仕組み

OLLとは、「下2段が揃った状態から、最上段のパーツの向きを揃える手順」のことです。
ここで、前半の「下2段が揃った状態」という所に注目してみましょう。

OLL手順は、下2段が揃った状態から始まります。ここから手順を回すと下2段は一時的に崩れてしまいますが、手順が終わった後は必ず下2段は揃った状態にもどります。
つまり、
「OLL手順を行ったとき、下2段のパーツは必ず元に戻る」
という事が言えるのです。
当たり前の事ですが、これを逆手にとって考えてみると、OLLの仕組みが見えてきます。

下2段をある方法で崩して、それを別の方法で元に戻せば、最上段の形が変わります。これが結果としてOLLの手順になっているのです。
つまり、最上段を見るのではなく、「下2段のパーツがどのように崩され、どのように戻されるのかを見る」ことにより、OLLの手順の仕組みを説明することが出来るのです。

説明がよくわからなかった方も、下の例を見ていけば言っていることが分かると思います。多分。

OLL手順の分類

上記の点を踏まえた上で、OLL手順のほとんどは、次のグループに分類することができます。
解釈の仕方によって、複数のグループに分類できる手順もあります。

①スロット出し入れ型
F2Lのスロットの簡単な出し入れにより構成された手順です。
一度スロットからペアを出し、それを別の方法でスロットインすることでOLLの手順になっています。
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例えば27番(Suneと呼ばれています)の「R U R’ U R U2 R’」の手順は
R U R’:FRスロットを出す
U R U2 R’:スロットインし直す
という仕組みで出来ています。
手順によっては複数のスロットや、クロスエッジも一緒に出し入れするものもあります。

②セットアップ型
簡単な手順の前後を、セットアップと呼ばれる動きで挟むことで構成された手順です。
「セットアップ→手順→逆セットアップ」という構成になります(逆セットアップは「セットアップの逆手順」のことです)。
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45番の「F R U R’ U’ F’」
F:セットアップ
R U R’ U’:手順
F’:逆セットアップ
となっています。
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他にも37番の「F R U’ R’ U’ R U R’ F’」は、
F R U’ R’:セットアップ
U’:手順
R U R’ F’:逆セットアップ
となっています。

③コミュテータ型
コミュテータ(commutator)と呼ばれる形式で構成された手順もあります。
コミュテータは目隠し競技や最少手数競技でよく使われますが、OLL手順がこれで出来ているものもあります。
簡単に説明すると、「インサート→インターチェンジ→インサートの逆手順→インターチェンジの逆手順」という形式のものです。
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25番の「x’ R U’ R’ D R U R’ D’」は、x’で持ち替えた後
R U’ R’:インサート
D:インターチェンジ
と解釈することができます。

④OLL変形型
他のOLLの手順の一部を二層回しなどに変えたり、下2段のパーツと関係しない手順を間に挟むことによって、違うOLLとして使えるという手順です。
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例えばOLLの6番~9番(画像は7番)は、26番と27番の最初と最後のRを2層回しに変えることで出来ています。
「R U R’ U R U2 R’」→「Rw U R’ U R U2 R’w
27番がSuneと呼ばれていることから、FatSuneと呼ばれたりします。
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他にも10番の「R U R’ U R’ F R F’ R U2 R’」は、Suneの「R U R’ U R U2 R’」の間に「R’ F R F’」という関係ない手順を挟んだと考えることができます。

⑤OLL逆手順型
仕組みを考えると分かりますが、OLLの逆回しも別のOLLとして使うことができます。
回しやすい手順は、その逆手順も回しやすいことが多く、これを別のOLLの手順として使うこともあります。
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28番の「Rw U R’ U’ Rw’ R U R U’ R’」
57番の「R U R’ U’ M’ U R U’ Rw’」
の2つの手順はそれぞれ逆手順の関係にあります。

⑥OLL対称型
鏡写しになっているOLLのパターンは、鏡写しの手順をそのまま使うことが出来ます。
OLLの左右対称や前後対称の手順を、対称パターンの手順としてそのまま用いることができます。
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49番の「R B’ R’2 F R2 B R’2 F’ R」
50番の「Rw’ U Rw2 U’ Rw’2 U’ Rw2 U Rw’」
の2つの手順はそれぞれ左右対称の関係にあります。
パーツの動きは全く同じであるのと、判断基準をそのまま流用できるので、覚える手間を減らすことが出来ます。ただ、鏡写しにすることでやや回しにくくなることが多いです。
初期はこの形式の手順がとても多かったのですが、最近は右手主体で回すのが主流となっているため、鏡写しのパターンでも別の手順を用いるというケースの方が多いですね。

⑦OLL組み合わせ型
簡単なOLLを複数組み合わせることで構成されている手順です。
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3番の「Fw R U R’ U’ Fw’ U’ F R U R’ U’ F’」は、
「Fw R U R’ U’ Fw’」(44番)+「U’」「F R U R’ U’ F’」(45番)
という構成になっています。
上の例のように単に組み合わせただけの手順もありますが、OLL間で手順のキャンセルが発生しているものもあります。
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9番の「R U R’ U’ R’ F R2 U R’ U’ F’」
「R U R’ U’ R’ F R F’」(33番)+「F R U R’ U’ F’」(45番)
という構成になっています。FとF’が打ち消し合い、Rが2つでR2になって、合計3手のキャンセルが起こっています。
こういう場合は指使いも変わってくるので、別のひと続きの手順として覚えた方がよいでしょう。

まとめ

このようなOLL手順の成り立ちを理解しておくと、手順を覚える手助けとなり、手順を覚えるのが楽になります。
一部グループへの分類が難しい手順もありますが、「仕組み」は全ての手順について当てはまります。下2段のパーツの動きを見ることで、手順を覚えやすくなります。
ぜひ、手順を覚える際に活かしてみて下さい。

おまけ:PLL手順の仕組み

PLL手順も、この「OLLの仕組み」を当てはめて説明することができます。
OLL手順のうち、「たまたま」最上段の向きが変わらず、位置のみが移動するものがPLLである、と考えることができます。
PLLは下2段が複雑に移動するものが多く、全てをこれで説明するのは難しいのですが、いくつかは同じ考え方を適用することが出来ます。

例えば、Tpermは⑦OLL組み合わせ型で説明することができます。
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「R U R’ U’ R’ F R2 U’ R’ U’ R U R’ F’」
という手順を
「R U R’ U’ R’ F R F’」「F R U’ R’ U’ R U R’ F’」
という風に解釈できます。間で3手キャンセルしています。

他にも、Fpermは②セットアップ型で説明することができます。
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「R’ U’ F’ R U R’ U’ R’ F R2 U’ R’ U’ R U R’ U R」という手順は
「R’ U’ F’」:セットアップ
「R U R’ U’ R’ F R2 U’ R’ U’ R U R’ F’」:手順(Tperm)
「F U R」:逆セットアップ
となっています。手順と逆セットアップの間で2手キャンセルしています。

このように、一部のPLLも簡単に説明できるものがあるので、いろいろ考えてみてください。

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